今年もまた、生光学園高等学校に、新入生を迎える季節がめぐってまいりました。１０２名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また、保護者の皆様にも、心からお祝い申し上げます。本日、盛大に入学式を挙行できますことは、私ども関係者一同、大きな喜びでございます。厚く御礼申し上げます。

　皆さんは、本日より生光学園高等学校の生徒として学校生活のスタートを切ることになりました。心から歓迎いたします。自らの意志で本校を選び、入学を決意したことだと、私は理解しています。このことを改めて自分の胸に問い、本校での第一歩を踏み出してください。その明確なる意志が、これからの高校生活において最も大切であります。

　ここで、三年間の学校生活に期待することを三つ申し上げます。

　一つ目は、生光学園創立者、美馬　昇先生の建学の精神「己を滅して他に生きる。他が生かされる道は我が生きる道なり」を学んでください。人に対して何かを与えられる人。また、人に喜んでもらえたことを、自らの喜びにかえられる人こそが、これからどのような時代がこようとも、幸せに生きていくことのできる人だと思います。

　二つ目は、自分で考え、自分で判断し、それを表現する力を養ってください。皆さんが就職するときには、今は存在しない職業に就く可能性もあります。自分が自立するためには、単なる教科の勉強をするだけでは不十分だということになります。自分で課題を見つけ、自分で問題を解決する力を身につけることが重要になってきます。

　三つ目は、自分の可能性を信じて、一所懸命努力し、自分の夢に向かって人生の道を大きく切り拓いていってください。そのために高校での様々な学校生活に、熱い思いを持って挑戦していってください。

　以上、申し上げました「三つの期待」を心にしっかり刻み、先輩方が築いてこられた素晴らしい校風と輝かしい伝統を受け継ぎ、さらに発展させてください。

　結びになりましたが、保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。

　心身ともに立派に成長されたお子様の晴れ姿を前に、慶びもひとしおのものがあろうかと存じます。子どもたちの将来を豊かなものとするために、学校としても皆様方と協力しながら、できる限りの努力を惜しまないことをお約束します。新入生の皆さんが、今日の感激を胸に、自分自身と向き合い、挑戦する高校生活を送られることを期待して、入学式の式辞といたします。

　皆さん、数ある高等学校の中から生光学園を選んでいただき、本当にありがとうございます。

　令和２年４月９日　生光学園高等学校長　山北　栄治